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高田屋嘉兵衛の顕彰活動 嘉兵衛リコルド対座像

未来を語るモニュメント

お互いを信頼し、問題解決のために自分の全存在を賭けて対話を続ける美しい姿がここにあります。高田屋嘉兵衛翁の業績の中でも燦然と光をはなつ「高田屋外交」の一場面が、翁に寄せる多くの方々の熱き想いによって、ひとつの芸術作品に結集致しました。 歴史は、人類の永い営みの中で、何が変わるのか何が変わらないのかを教えてくれます。時空を超えてこの像が私達に語りかけてくるのは、日々の中で変わりゆくもの、諍いや争いをもたらす要因を問い続ける探求者の姿です。「地球市民」としてこの小さな星の上に生まれ、互いの相違を超えて人類共通の理念を実現しようとする「真に正しきこと」への奉仕者の姿です。
 どうか、この対話の姿が今日を真摯に生きる皆様と明日を生きる子供たちの心に宿り、人類が21世紀にわたるその歴史の中で未だ見出せていない「真に正しきもの」への確かな道標となりますように。

制作の経緯

1999.10

高田屋嘉兵衛翁生誕230年を記念して、「ゴロヴニン事件」関係者子孫を招聘。リコルドの6代目子孫アナトリー・チホツキー氏が、五色町と姉妹都市を結びたいというクロンシュタット区長V. L. スリコフ氏の親書を持参した。

2000.7

親書を受けて、五色町長,保田 孝一岡山大学名誉教授、高田屋七代目高田 嘉七氏がロシアを訪問。
チホツキー氏宅で、マクシモヴァ氏が試作した銅像の素描に出会い、日本に持ち帰った。

2000.9

高田屋顕彰会で、像制作を決定。募金を開始。

2000.9

像制作開始。

2001.3

五色町議会でクロンシュタットとの姉妹都市締結を議決。

2001.7

五色町から20名の訪問団が、クロンシュッタット区を訪問。姉妹都市提携を調印。 銅像制作過程確認のため、五色町長他がサンクト・ペテルブルグの制作者アトリエを訪問。

2001.7

日露青年交流センターの招聘で、クロンシュタット区長 V. L. スリコフ氏を団長とする計10名のサンクト・ペテルブルグ行政区の学生が来町。

2001.12

内外の来賓を招いて、除幕式を挙行。

作者紹介

マクシモヴァ, N. A.

1956年 芸術アカデミー付属芸術学校 卒。1963年 ムヒナ記念レニングラード高等産業芸術学院記念碑的装飾絵画学部 卒。タジキスタンのヌレク市の公共建築物のための壮大な装飾の仕事を成し遂げた。壁画の新しい技術を創出し、いくつかの作品を完成させた。その他に額画、彫刻、線画の作品をつくり、展覧会に参加している。1974年から4回にわたり来日。1989年と2001年に、日本で描いた絵画の個展をサンクト・ペテルブルグで開催し、成功する。女史の作品は、サンクト・ペテルブルグ、ペトロザヴォツク、プスコフの博物館、その他の私的コレクションに収蔵されている。長年にわたり日露文化交流に積極的に参加。 現在、サンクト・ペテルブルグの日露協会の理事である。

ディミトリエヴァ, T. V.

1935年 レニングラード生まれ。1968年 レーピン記念絵画彫刻建築学院  卒業。1983年よりロシア芸術家同盟会員。ロシアと外国における数々の展覧会に参加。公園の装飾記念碑、肖像その他の記念碑の作者。作品はロシア芸術アカデミー基金ならびに私的コレクションに入っている。1997年に「マスター」の称号を与えられた。