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日本人漂流民の世界周航記「環海異聞」の世界


陸奥国(むつのくに)牡鹿郡石巻(いしのまき)(宮城県石巻市)の若宮丸一行16名は、寛政5年(1793)11月、石巻から江戸へ向かう途中に暴風に遭い、アリューシャン列島の一小島に漂着。その地でロシア人に助けられ、イルクーツクで7年間を過ごした後、享和8年(1803)、ペテルブルグでアレクサンドル1世に謁見(えっけん)し、帰国を願い出ました。許された津太夫(つだゆう)等4名は、遣日使節レザノフ一行と共に文化元年(1804)9月長崎に帰国しました。1年3ヶ月に及ぶその航海において、この漂流民たちは日本人として初めての世界周航を成し遂げました。異国の地で幾多の困難にも負けず生き抜き、鎖国日本から「世界」を垣間見た漂流民たちの足跡を、本書を通してどうか追体験してください。